被災した時に絶対知っておきたい呼吸法

生き抜くためのサバイバル講座

この夏も各地で大きな災害が相次いています。

昨日、国際救命救急災害レスキューナースとして、

東日本大震災をはじめ大きな災害の救助にあたっている

辻直美さんの『生き抜くためのサバイバル講座』に参加しました。




赤十字が到着する前に、活動する直美さんは、本当に筆舌に尽くし難い

被災の現場になんども救助に向かっています。

講座は全てが衝撃的で、いかに私が生きるということを人任せに

してきたか思い知らされる内容。

その中で、ヨガを長年行なっている私に印象的な言葉がありました。

心を強く持つには、深呼吸

災害にあうと、どんな人でもとにかくパニックになり、気を確かに保つのが難しいそう。

多くの被災現場で活動してきた辻さんでも、電灯が一つもない真っ暗な中

ここがどこかわからない

その時に、心が挫けたと言います。

『心を強く持つには呼吸です』

深呼吸することで、人は落ち着ける。

だから深呼吸をしましょうということ。

ところが、深呼吸は普段から習慣にしておかないと

いざという時にできないのです。

数息観を習慣にしよう

禅の修行としても知られている

「数息観」(すそくかん)

自らの呼吸を一つ二つと数える、精神統一法です。

吸って、吐いてを一つとカウント。

吸って「ひとーーーー」

吐いて「つーーーーー」

吸って「ふたーーーー」

吐いて「つーーーーー」

これを繰り返すだけ。

次第に吐く息が長くなってきます。

その頃、私たちの自律神経は

ストレスに打ち勝つ!緊張、闘争&逃走モード!!の交感神経から

ストレスを受け流し、リラックス、冷静モード、の副交感神経優位に変化します。

ただ息を吸って、吐いての深呼吸は、パニック状態では無理です。

数を数えることに意識を向けられるので、数息観が有効だと考えています。

この数息観は、災害後の不自由かつストレスフルな避難生活でも役立ちます。

心穏やかになる
心が少し明るくなる
寝ぐずる子どもに、呼吸を数えてやると穏やかになる

去年の熊本地震の時に、私はツイッターでシェアしました。

覚えておいてください。

交感神経優位だと、パニックに

交感神経優位な状態は、敵の前から一目散に逃げるためのモード。

ところが災害にあった時、判断の一つ一つが生きるか死ぬかに繋がってくる。

冷静かつ迅速に判断しなくてはなりません。

血走り、動悸が激しくなり、喉が渇き、顔が紅潮する

こんな状態では、冷静な観察・正しい判断は無理。

だから、深呼吸で

吐く息を長くする

のです。

ヨガに於いて深呼吸(呼吸法)の本来の意味は、『吐く』こと。

冷静かつ穏やかに、自己を観察するためにするのです。

極限状態の時こそ、普段の自分が出る

災害という極限の状態では、普段通りの行動が出ます。

「は!!深呼吸しなきゃ!!!」

と幸運にも思いついたとしましょう。

でも、身についていないことはできません。

今日から、寝る前にお布団の中で始めてください。

子どもには、大人がカウントして聞かせます。