
炭酸水は冷えるのか
(※2017年記事を科学的観点から補足・整理した内容です)
炭酸入りのミネラルウォーターや炭酸水を日常的に飲んでいる方は、近年とても増えています。
一方で
「炭酸水を飲むと体が冷える気がする」
「白湯に変えたら楽になった」
と感じる方がいらっしゃるのも事実です。

ではこの感覚は、科学的・医学的にどのように整理できるのでしょうか。
詳しく解説します。
炭酸水とは何か
炭酸水とは、水(H₂O)に二酸化炭素(CO₂)が溶け込んだものです。
化学的には以下の反応が起こります。
CO₂ + H₂O ⇄ H₂CO₃(炭酸)
このため炭酸水は弱酸性を示します。
だからと言って
「そうか!だから炭酸水を飲むと体が酸性に傾き、自律神経が乱れて冷えにつながるのね!」
ということにはなりません。
炭酸水を飲んだからといって、体全体のpHが大きく変化することは通常ならないのです。
人の体には
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血液の緩衝系
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肺
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腎臓
といった強力な調整機構があり、
飲食物による酸性・アルカリ性の影響は厳密に制御されています。
炭酸水と電解質・ナトリウムの関係
なお、ミネラルウォーターにはナトリウム以外にも、
カルシウムやマグネシウムなどのミネラルが含まれている場合があります。
これらのミネラルは骨や筋肉、神経の働きに重要ですが、
通常の飲用範囲において、
炭酸水がこれらのミネラルバランスを乱し、
体温調節や「冷え」を直接引き起こすとする
明確な科学的根拠はありません。
ミネラルの影響を考える際には、
飲料単体よりも、
食事全体や生活習慣とのバランスを見ることが重要です。
では、なぜ「冷え」を感じる方がいるのか
ここで重要なのは
「体感」と「生理学的事実」は必ずしも一致しない
という点です。
考えられる要因としては:
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炭酸水は冷やして飲む習慣が多い
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炭酸による胃の膨満感で血流感覚が変わる
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胃腸が刺激を受けやすい体質
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水分摂取量やタイミングの偏り
などが挙げられます。
つまり
炭酸水=体を冷やす
ではなく、
炭酸水の飲み方や体質によって
冷えを感じやすくなる方がいる
と整理するのが、医学的に妥当です。
白湯を科学的に紐解く
次に、「体を温めダイエットに良い」とされる白湯について考えてみましょう。

白湯とは、水を一度沸騰させ、適温まで冷ましたものです。
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沸騰による殺菌効果
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常温〜温かい温度による胃腸への刺激の少なさ
といった点から、
胃腸が弱い方や冷たい飲み物が苦手な方には適している場合があります。
ただし、
白湯を飲めば体が温まり、
炭酸水を飲めば冷える、
という単純な因果関係があるわけではありません。
ヨガ・アーユルヴェーダ的概念
アーユルヴェーダでは、
炭酸水や冷たい飲み物は
ヴァータ(風)やカパ(水)のバランスに影響すると考えられています。
これは
医学・生理学とは異なる概念体系であり、
科学的事実と同列に扱うものではありません。
ただし、
「体感として合う・合わない」
を整理するための一つの視点として
参考になる場合があります。
結論|炭酸水はダメなのか
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炭酸水は、無糖・無添加であれば基本的に問題ありません
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胃腸が弱い方、膨満感や冷えを感じる方は量や頻度に注意
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白湯が飲みやすいなら、それを選んで構いません
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重要なのは 水分の温度より、無理なく必要量を摂れること
体にとって最も良いのは
「理想論」ではなく
自分の体が受け入れられる形を選ぶこと
です。
「体に良いから」と一つの方法に固執するよりも、
体調・季節・年齢に合わせて
柔軟に選択していきましょう。