炭酸ミネラルウォーターと体の冷えの関係

炭酸入りのミネラルウォーター、お好きな方も多いですよね。

ミネラルウォーターでなくても、炭酸水は大人気!

でも、昨日アーユルヴェーダ施術を受けてくださったお客様がこんなことをおっしゃっていたのです。

炭酸水で冷えてしまった

(我が家の愛飲炭酸水、ミネラルウォーターではないです)

夏の間、ガス入りのミネラルウォーターを愛飲なさっていたというAさん。

冷やして飲んでいたわけではなさそうですが、夏の終わり頃に体の冷えが気になるように。

そこでガス入りウォーターをやめて、白湯に切り替えたとこと冷えを感じなくなったとか。

白湯が体を温める、これはあります。

では、炭酸水は体を冷やす。

アーユルヴェーダ的に、これはどう考えられるのでしょうか?

炭酸水って、なんなの?

アーユルヴェーダの前に、まずは簡単に炭酸水についておさらいしましょう。

二酸化炭素が水に溶けている液体が、炭酸水。

炭酸水の化学式は

CO2 + H2O → H2CO3

弱酸性です。

弱酸性の炭酸水を「飲む」=「体内に取り込む」と、摂取する食物等から食塩:NaClを取り込んで

NaHCO3

弱アルカリ性を示すようになる。

ところで、NaHCO3ってなんでしょう?

NaHCO3、これはつまり重炭酸ソーダ=重曹なのです。

重曹が体内を流れている!

体内での重曹の役割は、緩衝作用。

何かものを食べて、人体が酸性になったりアルカリ性になったりしては、困るのです。

すぐに死んでしまいます。

そこで人の体は、口から取り込んだものを体内で色々ミックス。

出来上がったNaHCO3は、血液をPH7.4という弱アルカリ性に保ちます。

体内を流れている重曹は、常に弱アルカリ性であるように体を保ってくれているのです。

ナトリウムイオンが、ドーシャに与える影響は

さてさて、少し回り道をしてしまいました。

重曹の緩衝効果によって、弱アルカリ性に保たれている血液ですが、多量に汗をかいてNaCl=塩分が体内から減ると、酸性に傾きます。

NaClに含まれるナトリウムイオンNa+は、実は筋肉や神経を刺激して興奮させる役割があります。

Na+が多いと、脈拍が早くなり、筋肉も興奮状態になります。

筋肉が固くなって、動きが悪くなるということですね。

この状態をアーユルヴェーダ的に解析すると、ヴァータ=風のエネルギーが過多な状態と言えます。

動きの激しさから、乾燥・固さ・冷えを招く要素です。

逆にNa+が少なくても、体は動かなくなる、ということです。

これは土のエネルギー要素、カパが過多な状態での不調です。

水分の多さ、動きの緩慢さ、そして固まりと冷えも招く要素です。

一口に「体の動かなさ」と言えど、その原因は様々・対処法も様々ということがお分りいただけますね。

ナトリウムイオンが多すぎても少なすぎても、体は固く冷えるということです。

ようやく炭酸水と冷えの関係です

炭酸水を飲むと、体はアルカリ性に傾きます。

サラサラと血液がスムーズに流れるイメージを浮かべてみてください。

ところが、炭酸水を取りすぎるとどうなるでしょうか?

今度はNa+が減りすぎて、筋肉に興奮が起きなくなります。

運動が起きないので、体は冷えるのです。

炭酸水の取りすぎは、体内のドーシャ(体の性質)を乱し、体を冷やしてしまいます。

しかも炭酸水は喉越しの良さから習慣性がありますから(わたくしの実体験)、飲みすぎてしまいがち。

習慣性に要注意!です。

白湯を飲んだら冷えなくなったわけ

白湯はH2O、水です。

NaCl + H-OH (水 H2O)→ NaOH(アルカリ性) + HCl(酸性)

体内では中性を示します。

白湯でも飲みすぎれば炭酸水の過剰摂取と同じ結果になりますが、炭酸水と比べて白湯をがぶ飲みをしないということが言えそうです。

さらに、白湯はカルキなどが沸騰により抜けてきて体に優しい。

白湯を適量飲むことが冷えない体づくりの役に立つと言えます。

ミネラルウォーターの成分にも注意

盛んに上げているNaClについて、水自体がそれを多く含んでいるものもあります。

「ミネラルウォーターは体にいい!」と盲目的に信じ、多量摂取するのは危険を招くこともあります。

何事もバランスが大切。

是非忘れないでおいてくださいね。