ヨガ哲学とアーユルヴェーダから、スマートフォン・タブレットと子どもの成長について書いてみたいと思います。
今の子育てには、スマートフォンは必須のアイテムとなりつつあるようですね。
上手に付き合うことで、ママの育児が楽になるのなら嬉しいですね!
一方で、やっぱりスマホはあまり子どもに見せすぎるのはよろしくないことです。
なぜなら、0歳から15歳くらいまでは基礎固め・土の時代だから。
子どもは空っぽの箱のようなもの。
ここにみっちりと、土台となる素材を詰め込んでいくのです。
なんでも大人の真似をします。
聞いたまま・見たままを素直覚え、コピーし、吸収します。
そうして、一個の個人としての自我を確立するのです。
ところが、スマホやタブレットを子どもに長時間与えてしまうと、箱の中には何よりも優先でスマホの情報が詰め込まれていきます。
本来ならば、肉となり、骨となる土台が詰まるべきところに、インターネット情報という風のような実態のない要素がたくさん詰まってしまうのです。
なぜなら、スマホを通しての情報は風のようにいち早く入り込んできて、その場所を他のものが入る余地がないほどパンパンに膨らましてしまうから。
風船ガムを飲み込んだノンタンは、ハチにお腹を刺されればふーーーっっと空気が抜けて、着地します。
しかしもともと、人としての精神的な血肉骨格が形成されていなければ、いつまでたっても・どこまで行っても・空気を抜いても皮が残るだけなのです。
恐ろしいことだと思いませんか?
実際、スマホ依存症に警鐘をならす研究が発表されたり、実際ネット依存症に苦しむ患者が生まています。
今までなかった依存症ですので、その治療を専門に行う医療機関は国内では久里浜医療センターだけのようです。
人は優先的に、強い刺激に反応します。
絵本とスマホを並べたら、ほぼ全員の子どもがスマホに目を向けることでしょう。
今はもう、スマホやタブレットがない生活は考えられません。
ですから、子どもからは一定の時間以外遠ざけることを意識していただきたい。
紀元前8世紀に書かれたと言われる、バガヴァッド・ギーターにもはっきり「人は刺激に流されやすいから自戒しないといけない」と書いてあります。
紀元前ですよ!
ネットはもちろん、テレビも本も新聞もない時代です。
それでも情報過多は心を乱すものとして、強く警戒されています。
「心の性質は頼りがたく、揺らぎやすい。いつでもすぐにフラフラする。」
今より落ち着いた世界に住んでいた古代の修行僧ですら、ちょっとしたことに心を奪われると悩んでいます。
ましてや生まれてすぐの子どもに、刺激の強いスマホを常習させたら、その心の成長はどうなることでしょう。
便利で魅力的な道具とは、心してつきあいたいものです。