命が尽きる理由って知っていますか?

太陽が月の甘露を飲み尽くすと、人は死に至る。

ヨガでは、そう言われています。

月と寿命、そして若返りには関係があるのです。

「太陽が月の甘露を飲み尽くすと、人は死に至る。

太陽はヘソの下にあり、月は上顎にある。」

つまり、人は二足歩行をしている以上、毎瞬命のしずくを使い続けているということ。

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ヨガの古典「ゲーランダ・サンヒター」によれば、頭を下に、足を上にして静止するポーズで死神から逃れられると説きます。

「この体位(足を上にあげる逆転のポーズ)は老死を破る。どんな変化にも揺らがない、心平穏な人(シッダ)となれる」

逆転のポーズは、「ヨガの」と称されるほど効果が高いポーズです。

この「効果」眉唾ものだと思いますか?

ホルモンの働きから紐解くと、現代に生きる私たちにも納得が行くのです。

四足歩行から二足歩行になり、脳を過度に使うようになって必要以上にストレスがかかるようになった私たち人間。

すると脳から上手にホルモンの分泌指令が出せなくなってきます。

老化のスピードを緩め、若返り、頭脳の明晰化を促すホルモン、甲状腺ホルモンもストレスで上手に分泌されなくなってしまいます。

(脳下垂体から甲状腺刺激ホルモンが分泌され、咽喉元の甲状腺から甲状腺ホルモンが分泌されます)

頭を下に、足を上にという普段と逆転の体位を取ることで、ストレスから脳を解放します。

ホルモンの分泌がスムーズにいくようになるという仕組み。

時々後ろ向きに歩く健康法と同じ発想。

甲状腺ホルモンは、次の作用があります。
・発育や成長を促し、身体の基本的な働きを維持
・全身の新陳代謝を活発に
・精神神経や身体活動の調整

つまり、逆転のポーズ群がヨガのいう「老死を破る」という裏付けが確認できます。

ヨガレッスンの内容は感覚で組み立ててから、出来る限り客観的裏付けを取ることにしています。

ヨガの古典書は、長年の実践により書かれていることです。

私たちは今、内分泌についての知識を持っています。

双方が補完しあうことで、真に生命を輝かせる方法が見つかるのだと思います。

前掲の写真は逆転系のポーズの極み、サーランバ・シールシアーサナ(頭立ちのポーズ)。

表層筋肉ではなく、下半身の深層筋肉を使って体をまとめ上げるイメージでポーズを作り上げてください。

シールシアーサナは、第7チャクラをダイレクトに刺激してくれ、理知が冴える。

また、周囲の変化にも乱されない強い心が養われるとされています。

ヨガをやっているものならば、憧れるポーズですが、自己流は危険ですのでご注意を。