今日はアーユルヴェーダの概略についてお伝えしましょう。
アーユルヴェーダでみる体質論はこちらをご覧ください。
1.アーユルヴェーダとは
古代から中世代にインド、東南アジア地域で用いられたサンスクリット語で「いのちの科学」を意味することばです。
「アーユス」+「ヴェーダ」=「生命」+「科学・智慧」
医術のみに限定されず、いのちを保つための生活術全般に渡って網羅された膨大な知識体系なのです。
一生かかっても学びきれないと言われるほどのその奥深さは、さすが悠久の国インドの知恵ですね。
2.アーユルヴェーダの歴史
世界四大医学のひとつ(中医学、アラビアユナニ医学、チベット医学)と言われています。
今から5000年~3500年前に成立したと推察されます。
いくつもの文献がありますが、内科を中心に記述された「チャラカ・サンヒター」、外科的書物の「スシュルタ・サンヒター」が有名です。
日本語でも、出版されていますが手首が折れるほどの重さです・・・
現在の日本に於いては、エステティックサロンのトリートメントとしてアーユルヴェーダの老いるマッサージが注目されています。
インドではアーユルヴェーダ医師免許は国家資格であり、現代医学の医師免許とならんで病気の治療に当たる医師です。
ちなみに、日本ではアーユルヴェーダ医師免許だけでは医療行為はできません。
3.アーユルヴェーダの守備範囲
アーユルヴェーダの健康観は、「体全体の調和が取れているかどうか」として病気を見る、まさにホリスティックな医療です。
・内科学
・小児科学(産科分野も含む)
・精神科(呪術的な分野から発祥)
・鎖骨より上を扱う専門家(眼科・耳鼻咽喉科・歯科)
・外科学
・毒物学(薬学)
・強壮学(体質改善)
・強精学(子どもを作るための性行為の楽しみ方、正しい性行為について)
4.アーユルヴェーダの求める「健康」とは
アーユルヴェーダでは人の病気の状態を6段階に分けます。
まったく「健康」な状態から出発すると、7段階に分かれますね。
1.健康
2.蓄積(不調の素がたまり始める)
3.増悪(不調の素が増える)
4.播種(不調の素が、病気の種となって広がる)
5.極在化(病気の種がその人の弱い部分に定着)
6.発症(症状となって現れる)
7.慢性化(病気が慢性化する)
東洋医学で言う「未病」は、2~5までです。
アーユルヴェーダでは「病気になる前の段階」をさらに細かく4段階に分けています。
アーユルヴェーダの真骨頂は、この段階でのアプローチだと言えるでしょう。
早期の対処が可能になり、「病気」にならずに済ませられる率が上がるという訳です。
ヨガは特にこの「未病」の段階で体調を整える役割を果たします。
また、「病気」になった場合も、「病気に負けきらない」状態に自分をもっていく役目も果たします。
まさに、長寿・健康の科学がアーユルヴェーダなんですね^^
5.アーユルヴェーダの健康アプローチ
ではどのように不調を整えるのでしょうか。
一人一人の体質を診断、体質に応じた生活法、トリートメント、薬剤を処方します。