スリランカ国立アーユルヴェーダ病院
スリランカには大きく分けて二種類の病院があります。
1つは植民地支配をしてきたヨーロッパ系の病院。
日本にある一般の病院です。
もう一つが伝統医療・つまりアーユルヴェーダの病院です。
私が学んだのは、国立のアーユルヴェーダ病院。
伝統医療省が統括する病院です。
ちなみに、コロンボの伝統医療病院には、アーユルヴェーダと韓医学とユナニー医学、ヨーガ道場があるということ。
スリランカ政府は、国立のアーユルヴェーダ病院を12箇所建設するという目標を掲げています。
その中の一つMolligoda Ayurveda Hospitalで研修を受けることができました。
これは入院病棟で、患者さんの脈診の実習をしているところ。
シマシマの方が指導ドクターです。
「脈から、患者の体質とどの脈がどう乱れているのかを説明しなさい」
と言い渡されて、内心脇汗のわたくし。
この患者さんは、とてもわかりやすく脈が乱れていました。
治療中でもあり、疾患がシンプルに近づいてきている感じがあります。
もちろん、ドクターには突っ込まれ・ダメ出しの嵐を受けましたが(苦笑)
アーユルヴェーダ外来
こちらの病院では外来診察・入院治療を行なっています。
スリランカの国立病院のは、診療も治療も投薬も無料!
外来の診察室。
2名の女医さんでシェアしてますね。
ん??
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うん、個人情報の保持とか、割とおおらかです(笑)
日本もつい数十年前まで診察内容がまる聞こえだったですしね!
待合室までまる聞こえ^^;
診察室の入り口に、こんなポスターが。 「この薬草があったら、病院まで」 なんて書いてあるそう! これの「空き瓶ください」バージョンもあります・・・^^;--; スリランカの国立病院は、無料で診察・治療・投薬をしてくれます。 薬の材料がない時、薬瓶がない時は患者さんの協力を求めるそうです。 アーユルヴェーダ内服薬、アーユルヴェーダオイル等を詰める瓶の洗浄現場。 中にはお酒の空き瓶も少なくありません。 日本の医療基準から考えたら卒倒しそうな様子ですけれど、これがスリランカ現地の現状です。 輸出用の薬品とは違う基準で扱われていますね。 アーユルヴェーダサロンLeelaで使用するオイルは、スリランカ産。 輸入元・サンフラウ社が品質管理に神経を配るのは、こういう事情もあるからです。 スリランカに行ってみると、70年くらい前の日本に重なるところがあります。 指導をしてくださったDr.prasadは 「日本はスリランカのお手本になるだろう。 一度文明の進化を極め、その害に苦しみ、そして今原点に帰ろうとしている。 スリランカは日本と同じ轍を踏まず、日本に学びたい」 とおっしゃっていた。 その通り! 我々が犯した大きな過ちを、スリランカをはじめ世界にシェアしたいと思います。 単にアーユルヴェーダを輸入するだけではなく、日本からスリランカへお返しできる経験をできるだけ伝えたいと思った瞬間でした。