知力と引き換え失ったものを、ハタヨガは取り戻してくれます

体を伸ばそうとすると伸びない

昨日のアメブロで、生徒さんのご感想を取り上げました。

こちらはさらっとした取り上げ方です。


ご感想をくださったKさん、こうおっしゃっていました。

「体を曲げようとすると、これ以上曲がらないのに、

何かに引っ張られるように感じながらだと、ここまでできるのね」

また、今日の朝活ストレスマネジメントヨガ、yさんのご感想

久美子先生が『海の上まで腕が伸びて』と言った時

私は富士山まで腕を伸ばしていたの

お二人の言葉が、体の動きというものを見事に捉えた一言なのです。

体を伸ばそうとすると、伸びない

「体を曲げる」ことにした時、私たちは意識しないうちに

「ここまで曲がる」と自分で決めているのです。

ここまで曲がるのではなく、

ここまで曲げると決めて曲げているのです。

体を曲げよう、伸ばそうとすると、体は曲がらないし、伸びないのです。

人は発想を超えられない。

イメージを超えられないのです。

脳が発達したから、体が動かなくなった

人は二足歩行になり、手を使う自由を獲得しました。

手を使うことで、脳が発達し、たくさんの技術を習得し、高度な文化を発展させてきた。

「予測」「見通し」ができるようになり、農作物も栽培できるようになった。

暮らしが劇的に楽になり、さらに知性を使って深い思索を巡らせるようになったのです。

しかし、それと引き換えに「予測」「見込み」の範囲で、自分を制限してしまうようになりました。

これが前項、「人は発想を超えられない、イメージを超えらえない」の意味。

ヨガは、この点を早い時期からわかっていたのだと思います。

だからヨガは、「ハタヨガ」として「イメージを膨らませる」ヨガとして発展してきたのだと私は考えています。

*ハタヨガとは、体を動かすポーズ、呼吸法、瞑想を組み合わせたヨガの方法。
現代世界中で行われているポーズを伴うヨガは、全てハタヨガに属します。
ハタヨガは「理想の姿」をイメージして体を動かす「アーサナ=ポーズ」を軸としたヨガです。
「ダウンドッグ」なども、犬が俯いているイメージを膨らませたポーズなのです。

体の作りを解剖学的に理解することは、とても大切。

ですが体を超えたイメージを持つことで、体の動きはもっとダイナミックに、もっとエレガントになります。

私たちが新しい能力と引き換えたものを、ヨガは取り戻させてくれるのです。